親世帯と同居する二世帯住宅にはさまざまなメリットがあります。そのため、近年では二世帯住宅リフォームを検討する人も少なくありません。

この記事では、二世帯住宅とはなにか、リフォームを検討する人のケースや間取りの選び方についてご紹介します。

二世帯住宅とは

二世帯住宅とは、親世帯・子ども世帯の2世帯が同居や隣居する物件です。年々利用者数が増加しており、今後も二世帯住宅リフォームを導入する人は増加するとも言われています。

一方で、親・子・孫がひとつ屋根の下で生活するため、「お互いのプライバシーがなくなってしまうのでは?」と考える人も少なくありません。近年ではさまざまな二世帯住宅が登場しており、リフォームの間取り次第でプライバシーの確保も可能になっています。

二世帯住宅リフォームの間取りは主に3種類

二世帯住宅リフォームの代表的な間取りの種類は以下のとおりです。

「完全同居型」

  • ・寝室と個室以外はすべて共有するリフォーム
  • ・手すりなど高齢者向けの配慮が多い
  • ・密な連絡を取りやすい
  • ・プライバシー空間を設けづらいため生活スタイルの違いでトラブルに発展することも

「部分共有型」

  • ・各世帯用のフロアを設けてそれ以外を共有するリフォーム
  • ・一定のプライバシーを保て程よい距離感を得られる
  • ・プライバシーを確保しつつもお互いの世話をしやすい
  • ・各設備が共有のため使い方や清掃でトラブルが起きる場合も

「完全分離型」

  • ・屋根は共有だが建物の内部は完全に分離されているリフォーム
  • ・隣人感覚で親と子が同居できる
  • ・もっともプライバシーを確保しやすい
  • ・ほかのリフォームに比べて設備の設置費用や光熱費が倍増する

二世帯住宅リフォームの間取りにはそれぞれメリット・デメリットがあるため、実際にリフォームする前に精査するのをおすすめします。

二世帯住宅リフォームを検討するケース

「令和2年国勢調査人口及び世帯数」を見ると、国内では単身世帯が急増しており、核家族化が進んでいます。二世帯住宅リフォームはあまり需要が薄いようにも思えますが、実際には一定の需要があるのも事実です。

平成20年頃までは5%ほどだった二世帯住宅リフォームの導入率が、平成25年には10%ほどと2倍近くにあがっています。

ここでは、二世帯住宅リフォームを検討するケースについてご紹介します。

子世帯が親世帯のサポートを受けたい

二世帯住宅リフォームをすれば、親世帯と子世帯で密接した連携を生み出せます。近年では女性の社会進出も進み、共働きで家事や育児の対応が難しくなっているご家庭も少なくありません。

その点、すでに育児を経験した親世帯と同居すれば、家事や育児のサポートを受けられます。

高齢の親世帯をサポートしたい

二世帯住宅リフォームで親世帯と同居すれば、いつでも家族の顔を見ることができます。遠方で暮らしてなかなか会えなかったり、今は一人暮らしをしていて心配だったり、さまざまな理由から「親世帯をサポートしたい」と二世帯住宅リフォームを選択する人も少なくありません。

洗濯や掃除、食事といった生活面のサポートや介護対応も、二世帯住宅ならすぐに様子をチェックできるのもメリットです。

総合的なコストを抑えたい

二世帯住宅リフォームには助成金が出ることもあり、同様規模のリフォームに比べて総合的なコストが抑えられるのもメリットです。加えて、二世帯住宅により同居をすると、居住に掛かる費用や水道光熱費等の生活費も抑えられる経済的なメリットもあります。

そのため、今後を含めた総合的なコストを削減したい人が二世帯住宅リフォームを選ぶのも少なくありません。

二世帯住宅リフォームによる間取りの選び方

二世帯住宅リフォームをするときは、生活スタイルに合わせて間取りを合わせるのが大切です。ここでは、二世帯住宅リフォームの間取りを選ぶときに注意したいポイントを解説します。

生活スタイルが違うなら「部分共有」か「完全分離」を!

二世帯住宅では、生活スタイルの相違がもっともトラブルを抱えやすいとされています。たとえば、「夜遅くに帰る共働きの子世帯」「早寝早起きをする親世帯」は、お互いの生活音がストレスになってしまう可能性もあります。

そのため、生活音の発生によるトラブルを避けたい場合は、「部分共有」か「完全分離」を選ぶのが大切です。「完全同居」は双方の生活スタイルが合致していないとトラブルを招きやすいためご注意ください。

予算だけでなく将来性で計画を立てる

二世帯住宅リフォームは規模に応じて費用も大きく変わります。できれば予算を抑えたい方も多い一方で、予算を重視しすぎると将来的に軋轢を生んでしまうかもしれません。

二世帯住宅リフォームで多いケースが、一方の世帯が費用を多く出した結果いくつかの意見が突出し、もう一方の世帯が「仕方ない」とそれを受け入れてしまうケースです。実際に二世帯住宅として住み始めてから、「こんなはずでは…」と残念な気持ちになってしまう方もいます。

そのため、プライバシーの確保は十分に行うほか、費用面についても将来を踏まえてしっかりとすり合わせる必要があります。たとえば、バリアフリーを充実させるか、水道光熱費の費用はどう負担するかなどがあげられるでしょう。

二世帯住宅リフォームを無理に進めるよりも、状況によっては近い地域に住んで連携を取り合ったほうが健全な将来設計に繋がる場合もあるため、しっかりと相談し合うのが大切です。

二世帯住宅リフォームの検討は両者でしっかり相談を

リフォーム費用の助成金に合わせて、二世帯住宅リフォームを導入する人は年々増加しています。一人暮らしで寂しかったり、共働きで子育てが難しかったり、そのような両者の悩みを解決できるのが二世帯住宅リフォームのメリットです。

とはいえ、お互いのために二世帯住宅リフォームを実施したにもかかわらず、生活を始めてからお互いにストレスを抱えてしまう方がいるのも事実です。そのため、二世帯住宅リフォームは実施する前に両者でしっかりと相談するのをおすすめします。